第68回 読書会「本と旅人」開催報告

2025年10月12日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で第68回目の読書会を開催しました。

ジャンルフリーで皆さんに紹介していただきました!

今回は28名の参加でした(うち、初参加は5名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

小説、エッセイ、実用書など、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

星の王子さま│サン=テグジュペリ

この読書会で紹介されたことも多い、サン=テグジュペリの世界的名著です。

今回の紹介では、本の中に挿入された挿絵が何に見えますか?というクイズ形式で進んでおり、聴いてて楽しかったです。

大人になるといろんな常識が身についてしまっているからか、目線が凝り固まってしまい解釈の幅が狭まってしまうよね、という話になりました。

まだ読めていないので、早いうちに読まねば...

第四間氷期│安部公房

万能の電子頭脳(今でいうAIのようなもの)に、平凡な中年男の未来を予言させようとしたことをきっかけに劇的な展開へと発展する。

やがて電子頭脳は人類の苛酷な未来を語りだすが...というような、65年ほど前に安部公房が書いたSF小説です。

気候変動の話なども絡まってきて、深みがあり読み応えの作品であるようでした。

また、機械が予言に関する複雑な展開を読み進めていくのが面白かったらしく、最終的に予言は収束していくという内容が印象的でした。

日本アパッチ族│小松左京

戦後の日本の話で、ある法律改正で「失業」が罪とされ、失業者には追放刑が言い渡されるような架空の世界。

とある事情で懲戒免職された主人公が送られた追放地には、鉄くずなどを食べて生き延びる「アパッチ族」がいた。

主人公はその「アパッチ族」の仲間になり、その中での闘争、権力との対立、ひいては国家との全面戦争に発展していく、という物語です。

戦後日本の社会的な事情が色濃く反映されているようですが、語り口やディティールはあほらしいものも多く、ギャグっぽく笑えるところも多いようです。

成瀬は信じた道をいく│宮島未奈

大人気成瀬シリーズの2作目。(見返すと意外と紹介された回数が少なくて驚きました。)

主人公成瀬の力強い快進撃を見るのがたまらなく楽しいとこのことです。

紹介者的には、1作目よりもこちらの2作目のほうがエピソード的にも面白く、より成瀬の個性豊かなキャラクターが前面に押し出されているようです。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックなどを一部紹介します。

本の内容を忘れてしまう...

読んだ本の内容を結構忘れてしまうよね...という話になりました。

昔は結構読み直したりすることが多かったけど、最近はSNSなどで豊富な本の情報を追うことができることから新しい本を常に求め続けてしまうな、ということもありました。

忘れないためには、感想をしっかり残しておくことが大事だよねという結論に至りました。

どの文庫本の出版社が好き?

「ちくま文庫」が好き、という人の話から、どのような出版社の文庫が好きか、という話になりました。

正直自分は出版社ごとの差異をあまり知らなかったので、勉強になる話が多かったです。

あと、新書系の本が読書会の中でそんなに普及してないよね、、、という話にもなりました。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

初めての参加でしたが和気あいあいとした雰囲気で楽しい分かち合いができ、充実した朝を過ごすことができました。

23歳女性

同じテーブルの方が西村賢太の小説を熱量もって語っていて、興味深く思ったため。

28歳女性

大変面白かったです!いつもは読まないジャンルの本を紹介していただけて本当に参考になりました!帰りに本屋に寄ろうと思います!

22歳女性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後は、そのままCOLAZIONE VARIOでランチをしました。

24名の方に参加していただきました。

パスタがおいしかったです!今回は人数が多かったからか、本当に一瞬でなくなりました...

いつも美味しい料理ありがとうございます〜