第35回 読書会「本と旅人」開催報告

2024年11月10日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で35回目の読書会を開催しました。

今回は23名の参加でした(うち、初参加は10名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

小説、実用書、ルポタージュなど、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

息吹 | テッド・チャン

現代SF界を代表する作家による短編集です。

紹介者の方のおすすめは、表題作の『息吹』と『商人と錬金術師の門』です。

単純なSFではなく、設定をひねっているところが好きとおっしゃっていました。例えば、『商人と錬金術師の門』は、主人公が60代であることや、登場するタイムリープできる門が過去に戻る今年かできないという設定があることで、過去の後悔との向き合い方を考えされられる内容になっているとのことでした。

どん底の人びと: ロンドン1902 | ジャック ロンドン

米国人である作者がロンドンの労働者階級の生活を体験して書き上げたルポタージュです。

労働者階級の視点から、当時の労働環境の劣悪さが描かれています。あまりのつらさに予定を切り上げて帰国してしまったことからも生活の厳しさがうかがえます。

希望の見えない状況下でも、他人を思いやるモラルのある人々がいたという記録に、紹介者の方は日雇いバイトで出会った優しい人の姿を思い出したそうです。

自分とか、ないから。教養としての東洋哲学 | しんめいP

東大卒の元お笑い芸人による東洋哲学の解説書です。

親しみやすいテーマと文体で書かれているので、東洋哲学に詳しくない人でも楽しく読めるそうです。

紹介者の方は、飲み会で自分以外が盛り上がっているときに感じる寂しさは「居酒屋のブッダ」であるという言葉が印象的だったとおっしゃっていました。

ザ・サークル | デイヴ・エガース

SF小説です。

IT企業に勤める主人公が、自らの生活を24時間配信し続けるという物語です。

情報の透明性を重視する企業文化や承認欲求によって、プライバシーがなくなっていくという問題について考えされられたとのことです。

「リコメンド機能は便利だからネット上の行動履歴は利用されても構わない」という意見も出ました。運営のテーブルでは、個人が特定されない限りは特に抵抗はないという人が多かったです。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックを一部紹介します。

本の探し方

自分に合いそうな本をどうやって探すかという話題になりました。

参加者の皆さんは下記のような探し方をしているようです。

  • 自分と本の趣味が合う人のおすすめ
  • 読書会で紹介された本
  • 読んだ本の解説で触れられている本
  • 人気の本や話題の本

本と旅人の読書会開催報告やXの読了ツイートもぜひ参考にしてみてください!

知足

今足りていることを自覚し、感謝しなさいという釈迦の教えです。

ある参加者の方は、山に修行に入ったことがあり、そこで今までの生活の充実ぶりを体感することができたそうです。

一度は身の回りに当たり前にあるものがなくなる経験をすると、世界の見え方が変わるのでおすすめとおっしゃっていました。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

アットホームな感じで、ガチガチに緊張せず楽しめました!

28歳女性

言葉に詰まった時も、他の方の助け舟がもらえる。ブックトークとは違い、緊張せず本の話ができる。

27歳女性

初参加でしたが、参加しやすい雰囲気で皆さんとのお話をとても楽しめました。

27歳女性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後にそのままカフェでランチをしました。

20名の方がランチに参加してくれました!

唐揚げが大人気であっという間になくなりました!

アラビアータやパンもおいしかったです!

いつも美味しい料理ありがとうございます〜!