第12回 課題本型読書会 開催報告

2025年10月26日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で課題本型の読書会を開催しました。
今回の課題本は柚木麻子の『BUTTER』で、22名の参加でした!
ご参加いただいた方、ありがとうございました!
もくじ
今回の読書会の形式

今回は5〜6人のグループで課題本を読んだ時の感想共有、気になるテーマの話し合いを、前半と後半でグループを組み替えて2回行いました。
『Butter』は首都圏連続不審死事件の木嶋佳苗死刑囚をモチーフに描かれた社会派小説です。受賞作の『ババヤガの夜』と共に、ミステリー小説・犯罪小説に送られる権威ある文学賞「ダガー賞」にノミネートされたことでも話題となりました。
今回の読書会では登場人物の考えや行動、作中で取り上げられているテーマなどについて、読み手の性別の違いによる捉え方の違いによって、多くの議論生まれたように感じました。
個人的に興味深かったのは、作中で描かれているバターは何の象徴として描かれているのか、人によって捉え方がさまざまだったことです。
「欲望」「母性」「環境」など色々な解釈が挙げられましたが、そこに行きつまでの考えはどの解釈の仕方にも納得感があり非常に面白かったです。
その他、運営メンバーのテーブルで議論されたテーマを一部紹介します。
- 『ちびくろ・さんぼ』と本作品との関連性
- ルッキズムについての考え方
- セルフケアをできないことについての責任の所在
- 友達の定義
- 友達と親友を分けるもの
- 作中に出てくる料理で何が一番食べたいもの
参加された方の感想
参加いただいた方の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!
【課題本を読んだ感想】
自分を丁寧に扱うということ、豊かさや幸せってなんだろうと考えるきっかけになった。女性同士の関係性やお互いの距離感、カジマナの本心を考えながら読んで、2回目になんとなく実感を伴って読めた気がする。
32歳女性
カジマナや、リカ、レイコの上下関係がぐるぐる入れ替わり、コントロールされる側する側、羨ましがる側される側、その度に登場人物の見え方が変わることが面白かったです。
30歳男性
女って面倒くさいなと思う気持ちと、同じくらい男も面倒くさいな〜結局人間という生き物が心底面倒で脆くて、だからこそ人は1人で生きられないのかなあと思いました
32歳女性
【読書会を終えて、課題本について改めて感じたことは】
色々な解釈があって面白かったです。
男性視点のお話を聞けたのは貴重でした。33歳女性
かじまなに対して理解が深まった。里香に感情移入していたので、カジマナはどうしたら救われたのかをあまり考えていなかったので新鮮だった。
32歳女性
男らしさ、女らしさの呪縛にそれぞれ縛られているのかもと思いました。
女性
読書会後のランチ


読書会後にそのままカフェでランチをしました。
19名の方がランチに参加してくれました!
課題本の内容にちなんで、写真のパスタとフィナンシェには、こちらで持参したエシレバターを使って作っていただきました!
普通のバターよりも濃厚な味わい・・・だった気がします!とてもとても美味しくいただきました〜
いつも美味しい料理ありがとうございます〜!

