第7回 課題本型読書会 開催報告

2025年2月23日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で課題本型の読書会を開催しました。
今回の課題本は金原ひとみの「蛇にピアス」で、19名の参加でした!
ご参加いただいた方、ありがとうございました!
もくじ
今回の読書会の形式

今回は、最初に読んだ時の感想を共有した後、少人数のグループで気になるテーマについて話し合い、最後に話し合いを経た上での作品に対する感想を共有しました。
今回はいつにも増して、様々なテーマで議論が行われました。
主人公が取った行動の意味、理由の考察では、そもそも明確な理由などない、もしくは本人すら理解できていないなどの意見すらありました。
その他、タトゥーや身体改造、SとMの関係など、本書に様々なトピックがあったので、話す時間が足りなかったなと感じました。
個人的に、今回の読書会で「登場人物への共感」などのトピックが少なかったのは居心地が良かったです。
共感できるかできないか、という観点を重視するとどうしても「共感できない」側の切り捨てられてしまうような切なさを覚えてしまうことが多いです。
反対に安易な共感にも歯がゆさを覚えてしまうことがあります。登場人物がただ「共感」のためのツールになることも往々にしてあると思います。
感想をひねり出す上でこの表裏一体にどう向き合うか、「理解する」ことに対するコンプレックスとどう折り合いを付けるか、いつも考えてしまいます。
今回の「蛇にピアス」読書会ではそういった要素が少なく、むしろ考察や分析に近いことが多かった印象でした。
1人で読んだときは思いつきもしなかったことが話題に挙がってきたので、とても新鮮な気持ちでした。
以下、運営メンバーのテーブルで議論されたテーマの一部を紹介します。
- ルイはなぜタトゥーやスプリットタンにのめりこんだのか。
- アマを殺したのはシバ?もしくは関係ないか?
- なぜ芥川賞に選考されたと思う?
- アマ・シバ・ルイの所有の関係
- タトゥー自体が欲しいのか?彫る過程の痛みを求めているのか?
参加された方の感想
参加された方の感想を、一部紹介します。



- シバとアマの関係性にもっと着目すると面白くなりそうだと思った。
- 1つの本についてみんなで掘り下げていくのが面白かった。
- 参加者の意見を聞いて、言語化する力をもっと身につけたいと思った。
- テーブルによって取り上げる話題が様変わりするのがおもしろかった。
読書会後のランチ


読書会後にそのままカフェでランチをしました。
15名の方がランチに参加してくれました!
議論が白熱して体力を使ったのか、一瞬で料理が食べ尽くされていました。。
いつも美味しい料理ありがとうございます〜!