第62回 読書会「本と旅人」開催報告

2025年8月31日(日)に神田の「COLAZIONE VARIO」で62回目の読書会を開催しました。

今回は26名の参加でした(うち、初参加は6名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

小説、エッセイ、実用書など、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー│ガブリエル・ゼヴィン

幼馴染であるが絶縁状態にあったサムとセイディが、大学生となって再会し、共同でゲームを制作するお話です。

サムとセイディが初めて制作したゲームはヒットを遂げますが、方向性の違いなどで、溝が深まっていきます。ゲーム調でポップな表紙とは裏腹に、内容は暗いシーンが多いとのこと。紹介者の方は、「クズな登場人物が多い」と仰ってました。

この本は「本と旅人」で今まで何度か紹介されている人気の本です。私は読書メーターの「読みたい本」にずっと登録していて未読なので、これを機に読もうと思います。

天使の囀り│貴志 祐介

アマゾンの調査から帰ってきたメンバーが帰国後、次々と謎の死を遂げるというホラー小説です。

鬱蒼としたアマゾンの緑の陰から、真っ赤な猿が頭を抱えて姿を現している表紙から、すでに怖いです。どうやら死の謎を解明するうえで、「恐怖」がキーワードなようです。

「『恐怖』って生きていくうえで必要なものなんだと気づかされました」と紹介者の方が仰っていました。

紹介者の方は、暑い夏を乗り切るために、ホラー小説を読み漁ってるとのこと。その中でもこの本は特に怖かったそうです。

僕の話を聞いてくれ: ザ・ブルーハーツ I LOVE│よしもとばなな

ザ・ブルーハーツの大ファンである作家・よしもとばななが、メンバーに直接インタビューを行ったという贅沢な一冊です。

インタビューといっても堅苦しい雰囲気ではなく、雑談に近いスタイルで進んでいきます。音楽活動に関する話だけでなく、食事の話など日常的な話題も多く、ブルーハーツの人柄が自然と伝わってきます。

1989年に刊行された本で、巻末にはファンからのアンケートが掲載されているのですが、そこにフルネームや年齢、まで記されていて、当時ならではの時代感が感じられるのも面白いポイントです。

紹介者の方は、ブルーハーツの大ファンである叔母からこの本を譲り受けたとのこと。現在では入手が難しい貴重な一冊でもあります。

新・四字熟語│又吉直樹・田中象雨

お笑い芸人の又吉直樹さんが考案したオリジナルの四字熟語を、書道家・田中象雨さんが書に仕立てたユニークなコラボ作品です。

収録されている熟語は、くすっと笑えるものからシュールなものまで様々。単に熟語を紹介するだけでなく、その言葉にまつわるエピソードやエッセイ風の解説も添えられており、そこに表現力豊かな書が組み合わさることで、多角的に楽しむことができます。

紹介者の方は、又吉さんのファンであると同時に書道も長年続けられているそうで、「二度おいしい作品」と語っていました。
ことば遊びの面白さと書の芸術性、その両方を一冊で味わえるおすすめの本です。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックなどを一部紹介します。

若者言葉についていけない

参加者の一人である大学生の方の「周囲が使う言葉についていけない」という一言から話題が広がりました。

たとえば「エモい」という言葉は、感傷的・懐かしいという意味だけでなく、「おしゃれ」といったニュアンスまで含まれていて、とにかく意味が広すぎる。
「メロい」にいたっては、もう何を指しているのか分からない――そんな声が相次ぎました。

結果的に、「自分だけじゃなかった」と安心する人も多く、世代を超えて言葉の変化に戸惑う感覚を共有できたのが印象的でした。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

久々参加でしたがやっぱりとても楽しかったです!

32歳女性

読書欲が高まりました。ありがとうございました!

30歳女性

自分が読まないジャンルの本をたくさん知ることができてよかったです。

22歳女性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後は、そのままCOLAZIONE VARIOでランチをしました。

23名の方に参加していただきました。

空腹時にこのレポートを書くのはダメですね。勝手に飯テロを受けております。

いつも美味しい料理ありがとうございます〜