第52回 読書会「本と旅人」開催報告

2025年5月18日(日)に神田の「COLAZIONE VARIO」で52回目の読書会を開催しました。

今回は27名の参加でした(うち、初参加は6名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

小説、エッセイ、実用書など、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

行く、行った、行ってしまった| ジェニー・エルペンベック

大学を定年退職した大学教授の主人公が難民問題に興味を抱き、ドイツに流れ着いたアフリカの難民と交流しながらお互いについて理解を試みていく物語。

紹介者の方曰く、「自分は相手のことを本当に理解しようとしているのか?」と葛藤し続ける主人公の様子が印象的とのことでした。

また紹介者の方は、相手を100%理解することは難しい、どうしても理解からこぼれ落ちてしまう部分があるという点で、翻訳がなされている海外文学との関連性も感じられたようで、そこのつながりも面白さの一つとして感じたとおっしゃってました。

阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし|阿佐ヶ谷姉妹

阿佐ヶ谷姉妹の2人が同居していた時の様子をユーモアたっぷりに描いたエッセイ。

紹介者の方は「今まで読んできたエッセイは、嫌いなこと嫌だったことを面白く文章化したものが多かったけれど、このエッセイはただただ純粋に面白いことが綴ってあるブログみたいなエッセイだった」とおっしゃってました。

また、「私の落とし方」というテーマで書き下ろされた小説も掲載されているようで、その小説も面白いとのことでした。

医良戦略2040~2040年の医療を生き抜く13の戦略| 吉村健佑 他2名

大学病院に勤務する著者らが、将来的に起こりうる医療の課題を、さまざまな医療従事者との対談で明らかにしていく一冊。

紹介者の方は、本書で取り上げられている内容の中でも、日本のデジタル化の推進が遅いことの記述が印象に残っているようで、その相対的な例として紹介されていた海外のデジタル化を促す取り組みが興味深かったとおっしゃっていました。

何かものを広めたい時はユーザーの情緒に訴えかけるよりむしろ、訴求する対象に工夫を加えることが大切なのだそうです。

Y字路はなぜ生まれるのか| 重永瞬

地形、歴史、印象的に使われているマンガ、アニメなど、Y字路をさまざまな切り口から考察している一冊。

紹介者の方は写真が趣味で、絵になるY字路がもともと好きだったこともあり、本書を手に取ったそうです。

マンガやアニメ、音楽などのカルチャー的な文脈では人生の分岐点、報道番組では事故関連のニュースなど、色んな取り上げられ方をするY字路ですが、紹介者の方は都市計画の改変、自然環境の影響で生まれる、Y字路誕生の過程に魅力を感じたとのことでした。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックなどを一部紹介します。

読書会は仕事に役立つ本も見つかる場所?

今回の読書会で、紹介されていた本がたまたま紹介者とは別の方の職種にかなり関連性の高い物で、「この本絶対読みます!」となっていた場面に出会しました。

本を通して普段の生活では接点を持てないような方々と交流できるのが、読書会の良い点の一つだと思っていますが、仕事に直結するような本や人との出会えることがあるのも、それもまた読書会の良い点だなと改めて思いました。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

読んだことがない本ばかりだったので読みたい本がたくさん増えました。

29歳女性

雰囲気がよくて、話すのも話を聞くのも楽しかったです。

23歳女性

普段読まないジャンルの本を熱量をもって紹介してもらえてよかった。どの方もお話上手で楽しかったです。

28歳女性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後は、そのままカフェでランチをしました。

23名の方に参加していただきました!

私自身、神田のランチが久しぶりだったのに、あろうことか写真を撮り忘れてしまいました…

ボリューム満点のパンにパスタ、変わらずとても美味しかったです!

いつも美味しい料理ありがとうございます〜