第47回 読書会「本と旅人」開催報告

2025年3月23日(日)に飯田橋で47回目の読書会を開催しました。

今回は「古典文学」というテーマを設け、古典文学にまつわる本を皆さんに紹介していただきました!

今回は28名の参加でした(うち、初参加は9名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

国内外問わず、古典文学に関するさまざまな本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

そして誰もいなくなった│アガサ・クリスティー

アガサ・クリスティーの代表作であり、世界中のミステリ小説の中でも傑作とされている推理小説。

紹介者の方は普段あまりミステリーは読まないもののこの作品は好きなようで、ミステリー的な要素だけでなくホラー的な演出が加わっているのが良いとのこと。

良い意味で書き手に振り回され裏切られる作品とのことで、ライトすぎるのは嫌だけれどとっつきやすいミステリー作品を探している方におすすめとのことです。

ちなみに紹介者の推し登場人物は、判事のイケているおじさんとのことでした。

悪の華│シャルル・ボオドレール

西洋の近代史に大きな影響を与えたとされる詩集。

紹介者の方は海外の詩に興味があるようで、フランスの詩の先駆けとも言える作品を紹介していただきました。

紹介者の方曰く、詩と言っても断片的に読んでしまうとこの作品の面白さを見落としてしまうかもしれないとのこと。この作品には詩同士の繋がりから生まれる面白さもあるようで、それが作品の立体的な魅力を生み出しているようです。

また、この作品を読む場合はフラットな視点で日本語訳されている、岩波書店のものがおすすめとのことでした。

レ・ミゼラブル│ユゴー

革命と改変で揺れ動く19世紀フランスを描いた大長編小説。

紹介者の方は帝国劇場で行われていたミュージカルを見て、原作も読んでみようと思ったとのこと。

宗教が物事を決める基準に大きな影響を与えていた、当時の価値観に強い興味を惹かれたとのことで、紹介者の方はフランス革命時代を描いた他の作品も読んでみたいとおっしゃってました。

ちなみに紹介者の方は、レ・ミゼラブルのミュージカルの抽選に5回目で当選して見に行けたとのこと。人気公演を見に行くには根気が必要なんだと改めて知りました。

源氏物語│紫式部

平安時代中期に成立し、約1,000年に渡って読みつがれている日本の長編物語。

紹介者の方曰く時代が違えど、自身の欲望のままに生きる人もいれば、将来のことを考えて考えすぎて行動できない人もいたりなど、現代に生きる私たちでも共感できる人間性を感じられたとのこと。

また、作中に数多く出てくる和歌による感情表現が興味深いらしく、文字の大きさや丁寧さ、和歌の送り方や返事の速さなど、和歌の内容そのもの以外でも感情を表現しているとのことでした。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックを一部紹介します。

名作は妄想から生まれる?

名作として読み続けられている作品によく見られる卓越した感情描写は、その作品が執筆された時代に娯楽が少なかったため、妄想する時間がたくさんあったからこそ生まれたのでは?という興味深い意見を聞けました。

妄想するまでもなく、意識が届く範囲に面白そうなものが溢れている今の社会は、名作を生み出すための環境としては不適なのかもしれませんね。

理解できる価値観と理解できない価値観

時代背景や生活環境が登場人物と自分たちとは異なる「古典文学」というテーマゆえ、登場人物の行動や心情が理解できるか理解できないかという話が多く飛び交ったような気がしました。

人物単体の心の揺れ動きは理解できる部分がある一方で、宗教的な考え方が絡む場面では理解しがたい部分があったりなど、色んな方の理解できるかできないかのボーダーラインを聞けた気がします。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

古典を読む良い機会でした

32歳男性

今回は古典文学というジャンルでしたが、世界各地の古典や、様々な時代の本を知ることが出来ておもしろかったです。

23歳女性

自分の知らない本を知れたのと、発表の際もみなさんがフォローしてくださったので話しやすかったです!

30代女性

読書会後のランチ

読書会後は「Asian Dining &Bar SAPANA飯田橋プラーノ店」でランチしました。

27名の方がランチに参加してくれました!

美味しくてボリュームもあって心も体も大満足でした〜

私事ですが、今回の読書会後のランチで本当にお腹が痛くなるぐらい笑っちゃいました。それぐらい楽しかったです!