第46回 読書会「本と旅人」開催報告

2025年3月9日(日)に品川の「cafe&barととのう」で46回目の読書会を開催しました。
今回は44名の参加でした(うち、初参加は14名でした)。
今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!
もくじ
本日紹介された本
小説、エッセイ、実用書、漫画など、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。
魚が存在しない理由 世界一空恐ろしい生物分類の話|ルル・ミラー
生涯をかけ魚類を収集・分類した科学者デイヴィッド・スター・ジョーダンを追った記者が描く実話。
魚類分類学者としての功績を得たジョーダンだったが、彼の分類への飽くなき欲求や、科学への過剰な執着が露呈してくるところが面白かったようです。
彼に迫るにつれ、優生思想が見え隠れしてきたり、人間が行う傲慢なラベリングのやだみも見えてくるそう。
装丁も凝られていて、本の天(本を立てたとき、上に見える切り口。ページの上部)に描かれているものに興奮しました。
月とコーヒー|吉田篤弘
紹介者は、かわいい装丁に興味を引かれて思わず買ってしまったそうです。
全24篇の物語は、寝る前に読むのがぴったりだったそうですが、全て読み終わるのは半年かかったようです。それだけ1つずつ、大事に読まれたんだなと思いました。
それぞれの物語には劇的な物語はないようですが、日常を切り取った描写が魅力的だったそうです。
特にご飯の描き方が素敵だったらしく、読んでいるとお腹がすいてしまうような、食欲をそそる文章だったみたいです。
音楽は自由にする|坂本龍一
坂本龍一が自らの言葉で音楽や人生を語る自伝。
紹介者は、映画『怪物』の劇伴に心を奪われたそう。後々、その作曲家が坂本龍一と知り、彼に興味を持ち始めたとのことです。
世界的に有名な音楽家ではあるけれど、彼の仕事やバンドを組んでいたことなどは、この本から初めて知ったそうなので、新たなことを学べたそうです。
音楽で生計を立てるハングリー精神が垣間見え、そのすごさに圧倒されたみたいです。
ちなみに私は、坂本龍一名義の「未来派野郎」というアルバムが一番好きです!1曲目から踊れるダンスナンバーでテンションがあがります。
ちなみに私はこの日、読書会終わりに東京都現代美術館の、坂本龍一の展示『音を視る 時を聴く』を見に行きました。
会場にいる観客が出す音も含めた全てがインスタレーションに取り込まれているようで、まさに環境音楽、という感覚を受けました。
運転者|喜多川泰
キャリアに悩む営業マンの主人公が、とあるタクシー運転手にと出会い、人生の中で「運」が「転」じていく、という物語。
紹介者は小説はあまり読んだことがなく、自己啓発本やビジネス書をよく読むそう。でもこの小説はそんな自分にも刺さるような素敵な物語だった、とのことです。
SF×自己啓発、のような内容らしく、自分の糧になるような読書体験になったみたいです。
読みやすいので、普段余り本を読まないような人に特におすすめしたいとのことでした。
本日のハイライト
運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックなどを一部紹介します。
魅力的な装丁で買っちゃう
装丁が気に入ってしまうと、思わずジャケ買いしてしまうようね、という話になりました。
特に今回紹介された本の中には、表紙だけではなく本の天にも工夫が施されていて、細部までこだわりが行き届いた本だとみんなで驚いていました。
テキストがだんだん読まれなくなり、ショート動画やpodcastなど様々なメディアが流行るなかで、本が持つ強みはそのフィジカルだと思うので、見た目が好きな本はどんどん買ってしまいましょう。
日常のスナップショット
エッセイや短編でよく見かける、日常の一瞬が丁寧に切り取られた描写に、心が持って行かれるという話をしました。
重厚な文学や社会的に開かれた「意味」のあるものを読むのも好きだけど、身近にある素敵な風景を見たり、物語で追体験できるのは心が落ち着く。
特に、疲れているときは「おもしろすぎるものを見れない」という状態も多いのでそういう心が安らぐ空間も大事すぎるよねという話になりました。
加された方の感想
参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!
紹介される本がバラエティ豊かで楽しかったです!
31歳女性
大きい会場で色んな方と本の話ができて楽しかったです♪
25歳女性
いろいろな本に出会いつつ、自分自身も人に伝えることで読書の楽しみを再認識できました。
28歳女性
読書会後のランチ
読書会後はそのまま「cafe&barととのう」でランチをいただきました。
36名の方がランチに参加してくれました!
写真を撮り忘れました、誠に申し訳ございません<(_ _)><(_ _)> おいしいということは保証いたします。
平日にまたお邪魔してみようかなと思います。ありがとうございます!!