第32回 読書会「本と旅人」開催報告

2024年10月6日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で32回目の読書会を開催しました。

今回は29名の参加でした(うち、初参加は12名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

小説、実用書、エッセイなど、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

存在のすべてを|塩田武士

2024年本屋大賞第3位にも選ばれた、社会派ミステリー小説。

紹介者の方は本屋大賞の作品を何か読んでみようということで、手に取ったとのこと。

ある誘拐事件の真相を、事件発生から30年後に紐解いていく過程がメインで描かれている作品で、インタビューをそのまま文字起こししたような文章など、一風変わった表現もあるようです。

紹介者の方は、「誘拐時のシーンや、被害者の親族の気持ちを描いたシーンなどが、リアリティに富んでいてドキドキした。」とおっしゃってました。

黄金比の縁|石田夏穂

花形部署から人事部へと不本意な異動を命じられた主人公が、人事部という立場を利用して会社に復讐する小説。

紹介者の方は、作者の別作品『我が友、スミス』を読んで、他作品も気になり手に取ったとのこと。

紹介者の方曰く、「一見普通だけど、実は猟奇的な主人公の描写がうまく、なおかつ主人公側の視点立って読める」とのことでした。

また、目を引く印象的な装丁も、個人的には気になりました。

いやな気分よ、さようならコンパクト版: 自分で学ぶ「抑うつ」克服法| デイビッド・D. バーンズ

うつ病の治療法の一つである、認知行動療法について紹介した一冊。

紹介者の方は、精神科の看護師という仕事柄読んだとのこと。

思い込みをなくすよう心がけたり、物事の捉え方を変えたりなど、考え方を変える練習をすることで抑うつを解消できるようです。

紹介者の方は、「気分が落ち込んでから考え方を変えるのは大変なので、元気な時からこういう書籍などで落ち込んだ時の対処法を知っておくのは大切」とおっしゃっていました。

空飛ぶ広報室|有川浩

不慮の事故で夢に敗れてしまった航空自衛官の主人公と、テレビ局に勤めるヒロインが、共に成長していく姿を描いた小説。

紹介者の方は本編の中でも、2011年の東日本大震災によって加筆された章が、ブルーインパルスや松島の描写がすてきで好きとのことでした。

また、作者の別作品『イマジン?』という映像業界を舞台にした作品では、この作品の実写化について描かれた描写も出てくるようで、作者の映像化作品を読んでから読むと面白いと思うとのことです。

ガンジス河でバタフライ|たかのてるこ

20歳で初めての海外旅行としてインドへ旅立った著者が、その旅の様子をつづったエッセイ。

紹介者の方は、最近インドへ旅行に行ったとのことで、おすすめのインドの旅行記としておすすめしてくれました。

紹介者の方曰く、初めての海外旅行にも関わらず、列車で偶然出会った人の家におじゃまするなど、著者の卓越したコミュ力を感じられるとのこと。

また、興味をひかれるタイトルの通り、著者は本当にガンジス河でバタフライを泳いだそうです。その経緯は、読んでからのお楽しみとのこと。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックを一部紹介します。

小説中の参考文献について

最近の小説は、巻末に参考文献が明記されていることが多いよねという話。

言われてみれば確かにという感じでした。

参考文献に載っている本も読みたくなってしまうのが、読書好きの性ですよね…

読書会参加者の職業について

読書会に参加されているみなさんが意外とばらばらの職業に就いているんですねという話。

IT系の職種の方が多めな印象ですが、参加していると様々な職種の方と話せるので、ついつい仕事の話になることは多いかもしれましせん。

普段なら接点を持てないような方々と、本という共通点で交流できるのも、読書会の魅力の一つですね。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

新たな本の知見が広がりました

33歳男性

今回もたくさんの人と交流し、いろいろな本を知ることができて楽しかったです。

25歳女性

さまざまなジャンルの本を紹介する方々に出会えて、改めて本好きが分かりました。

30歳男性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後にそのままカフェでランチをしました。

25名の方がランチに参加してくれました!

生地が分厚くてもちもちのピザが、個人的に今回のランチのいちおしでした!

いつも美味しい料理ありがとうございます〜!