第41回 読書会「本と旅人」開催報告

2025年1月19日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で41回目の読書会を開催しました。

今回は26名の参加でした(うち、初参加は8名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

小説、エッセイ、実用書など、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

禁忌の子|山口未桜

鮎川哲也賞を受賞した、医師としても働く作家 山口未桜が描く医療ミステリ小説。

救急医の元に搬送された死体は彼の瓜二つ。なぜ彼が死んだのか、なぜ瓜二つの死体が搬送されたのか。様々な謎が解き明かされる、先が気になるストーリーだったそうです。

とにかく読みやすく惹きつけられるストーリーテリングで、想像を上回ってくる迫力があったみたいです。

禁忌の子は続編も決まっているそうで、それも早く読みたいとのことでした。

夫婦間における愛の適温|向坂くじら

詩人、エッセイストである向坂くじらさんのエッセイ集。

夫婦間における微妙なすれ違いや価値観の違いが描写されているものが多く、愛情表現がときに鬱陶しくなるようななんとも言えなさを味わったとのことです。

他にも、人と人の間のどうやったって分かり合えない様子が描かれているものが多いようで、紹介を聞いていて紅白の星野源の「ばらばら」のパフォーマンスを思い出しました。

何が正しいかは人によって千差万別、いくら言葉があってもそれを真には共有できない諦念が描かれた作品に、最近よく言葉にできない心地よさを覚えます。

陸王|池井戸潤

半沢直樹、ルーズヴェルトゲームの原作作家でお馴染みの池井戸潤さんが描いた小説。

老舗の足袋メーカーがランニングシューズの開発に邁進し、さまざまな試練を乗り越えていく、企業のものづくりの情熱が垣間見える話です。

紹介者曰く、大企業でのさばっている人を成敗する描写がスカッとして爽快感があるとのことでした。

I Love Youの訳し方|望月竜馬

100人の作家による、100通りの「I love you」の様々な訳し方が紹介された本。

太宰治や三島由紀夫などの文豪から、村田沙耶香など最近の作家の言葉も並べられた、本好きにはたまらない内容になっているようです。

ペラペラめくって気になる部分だけ読むなどもできる手軽な本ですが、どれも素敵な言葉で解釈されていてお気に入りの本だそうです。

また、「情熱的に」「感傷的に」「狂気的に」などの章で分けられており、狂気的な愛が語られているものも多く面白かったようです。

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックを一部紹介します。

ラストシーンは生活に

淡々と続く日々の中にも、自分なりのラストシーンを見つけられると生活に彩りが出るね、という話がありました。

社会人になってから思えば、自分で意識して生活に区切りをつけないと、日々が徒らに過ぎていくことに気づきました。

そんな中でも、自分の生活を見つめ直してみて、なんらかのラストシーンを見つけていくことで楽しみを見つけられるのではと盛り上がりました。

有名な本、だと言われると

紹介時に有名な本、と言われると、自分が読んでない時に言い出しづらいなということがあるね、みたいな話があがりました。

私も有名な本をたくさん読めているわけではないので、紹介テーブルの人がみんな読んでそうな時にはあえて「読んでません」とは言わないようにしています(笑)

申し訳なさを感じつつ、トレンドを知ることができるので面白いなと感じます。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

話したいことが沢山ある人も話すのが苦手な人も、相互扶助で本の紹介に参加することができるから。

27歳女性

ジャンル問わず、さまざまな本を知れるきっかけになりました。楽しかったです!

24歳男性

皆さんのプレゼンが上手で自分ももう少し準備してくればよかったと反省しました…。

男性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後にそのままカフェでランチをしました。

21名の方がランチに参加してくれました!

本日もいろんな味のパンを出してもらえたので、貪欲にも全種類食べました!おいしかったです!

いつも美味しい料理ありがとうございます〜!