第36回 読書会「本と旅人」開催報告

2024年11月17日(日)に神田のカフェ「COLAZIONE VARIO」で36回目の読書会を開催しました。

今回は「芸術」がテーマの読書会でした。

今回は23名の参加でした(うち、初参加は1名でした)。

今回も多くの方にご参加いただき、ありがとうございました!

本日紹介された本

「芸術」に関係する小説、実用書、ルポタージュ、画集など、いろいろなジャンルの本が紹介されました。

映画を紹介する本もあり、幅広いお話ができたと感じています!

以下、運営のテーブルで紹介された本の一部をご紹介します。

光と闇と色のことば辞典 | 山口謠司

光や色、その他にも様々な事柄について、美しい日本語が説明されている辞典。

紹介者は、収録されている多様な言葉を見たことで、日本語は微妙な差異のあるものたちに言葉を与えている、とその多様さに気付いたそうです。

そういった日本語の素晴らしさを感じられるほか、本の中の絵がきれいで、疲れているときに見るだけで心が洗われるような本だったとのことです。

世界で一番美しい名作住宅の解剖図鑑 | ムック本

世界の巨匠たちが残した建築について解説されている本。

巨匠たちにとって自宅は、彼らの建築理論の実践対象だったようで、様々なデザインの住宅があることを学びました。

この日見に行く予定の国立西洋美術館のデザインに関わったル・コルビュジエについても説明されていて、紹介者は

「絵だけでなく、建築の美しさも堪能しに行きたい」とのことでした。

ニャーンズ・コレクション: MUSEUM OF MATATABI ART | 赤瀬川原平 

画家、作家、美術評論家、様々な顔を持つ文人、赤瀬川源平の架空のコレクション「マタタビ美術館」の絵が公開された画集。

この画集に収録されている絵画には、全てネコが描かれています。

ユーモアたっぷりの絵の説明がとても面白く、様々な目線で絵を楽しめたそうです。

何作か絵を見ましたが、ユニークな絵ばかりで思わず笑みがこぼれしまうような作品が多かったです!

センスの哲学 | 千葉雅也 

センスを良くする本!と銘打たれていますが、センスとは何か?について考察されている本で、わたしも大好きな一冊です。

絵画に限らず芸術的な創作物に向き合う際、対象が持つ意味(や背景、文脈など)ではなく、対象自体が持つリズムに注目しようと書いてあるのが興味深かったそうです。

また、それを説明するために専門的な知識がない人でも分かるようにかみ砕いて書かれているところや、身近な例で説明されているところが面白かったそうです。

(餃子にたとえて説明されています。とても面白いので是非読んでみて欲しいです!)

本日のハイライト

運営メンバーのテーブルで、フリートーク中や本の紹介の流れで話題になったトピックを一部紹介します。

日本語の豊かさ

芸術作品に限らず、物事の微妙な差異を表現するための言葉が日本語にはあふれている、という話が挙がりました。

これだけたくさんの言葉とニュアンスがあるのは、日本語に含まれる仮名・漢字など様々な形態が寄与して多様性を生み出しているおかげかもしれません。

感情の機微を上手く言葉で表現できるのが素敵だよねという意見が出る一方で、どこまで行っても自分の気持ちや現象は、本当の意味では表現しきれないな、という意見も挙がりました。

批評のおもしろさ

芸術作品に対する批評について、

・時代背景などの説明でより作品に対する理解が深まるという意味がある

という意見が多かったですが、

・新しい面白がり方を提供する

というような意味もあるという話が挙がりました。

ある作品について、何か別の作品や現象とのつながりを見出して「これっぽい!」と感じるのが好きなので、こういう楽しみ方をもっと追求したいと思いました。

参加された方の感想

参加後の感想を一部掲載します。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました!

テーマフリーの回も楽しかったですが、テーマがあるといろいろな方のテーマに対する解釈が見えて面白かったです。

32歳女性

芸術への捉え方も各人で色々で面白かったです。

34歳男性

楽しかったです!「芸術」というテーマの程よい幅広さが良かったです。

32歳女性

読書会後のランチ

いつもどおり読書会後にそのままカフェでランチをしました。

18名の方がランチに参加してくれました!

濃厚でチーズたっぷりのパンがやみつきになりそうです!

いつも美味しい料理ありがとうございます〜!